2007年11月01日
簡易専用水道の管理
管理専用水道の設置者(マンション管理組合)は、日常的な管理についていくつかの義務を負っています。
1. 簡易専用水道検査機関による検査
1年以内に1回、厚生労働省の登録を受けた検査機関に依頼して検査を受ける義務があります。登録を受けた検査機関の検査は有料ですが、この検査を受けないと水道法による罰則(1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)が適用されることがあります。検査内容は①水槽等の外観検査、②書類検査、③水質のチェックです。
個人的には知らなかったことですが、厚生労働大臣の登録検査機関の検査を受診した後、水道法施行細則によると保健所へ結果を届ける必要があります。うちのマンションでは管理会社が届けを行っているようです。
2.衛生的な管理
受水槽・高置水槽の清掃は最低1年に1回は義務付けられています。多くのマンションは業者さんに委託しているようです。また、毎月1回は施設の点検・整備が必要です。
毎日水質検査は、色・濁り・におい・味ですが化学的な検査は必要なく、五感によるチェックでもよいものです。また、残留塩素の測定は毎週行う必要があります。水道法水質基準による水質検査は年1回行い、安全を確認します。水質検査の項目は一般細菌、大腸菌、有機物(TOC)、塩化物イオン、pH値、味、臭気、色度、濁どの9項目です。しかし、残留塩素は毎週行う検査項目ですから、実質的には10項目になります。
受水槽・高置水槽の管理状態を確認するには管理員に書類を見せてもらうか、マンション管理組合の役員に尋ねるとよいでしょう。施設図面は常時保管、点検記録・水質検査記録等の管理保管は5年間です(書類の整備保存状況は検査不適合率としては非常に高い)。
3.貯水槽水道と地震災害
兵庫県南部地震を幕開けとして、ここ数年間で鳥取県西部・芸予・福岡県西部・新潟県中部・能登半島沖地震等、東海地震・東南海地震・南海地震の先駆け的な地震が連続して発生しています。
貯水槽水道の利点として挙げられる代表的な評価はストック機能です。受水槽・高置水槽の保留水で半日〜数日間給水した事例もあります。しかし、バケツとローブが汚れていたため、飲用することができなかった事例もあります。また、地震と同時にパイプから漏水して、何も役に立たなかった
事例もあります。
ここから学ぶことはいくつかあります。受水槽の内部防食工事などの機会に自分のマンションを見直してください。
① 水抜き管を利用してバケツ給水する場合、バケツが入る空間が必要です。設計は配管口径の2倍以上で行われますから、設計基準どおりでは、飲料水を受けるための容器が入らず非常に使いにくい位置になります。
② 漏水原因の多くは配管接合部です。せっかく蓄えた水を流出させてしまっては貯留施設の意味がありません。本体構造とパイプでは揺れが異なりますから、フレキシブル管や可とう管を使用して耐震性を高めておくことが必要です。
③ 水槽内外のパイプサポートの点検をしてください。特に塩素ガスの発生する水槽内部では、ステンレス製であっても材質によって侵食を受けさび付いている場合があります。
4.お得な管理専用水道検査とは
1年以内に1回、管理専用水道は、厚生労働省の登録を受けた検査機関に依頼して検査を受ける義務があります。検査そのものはマニュアル化された業務ですが、付加価値として検査員に管理専用水道の地震対策や管理体制のあり方を聞いておくことがお得です。
また、管理専用水道の検査機関と水道水の検査登録機関を兼ねている場合が多いので、ついでに水質管理のあり方を聞いておくと無料でコンサルタントを受けられます。
1. 簡易専用水道検査機関による検査
1年以内に1回、厚生労働省の登録を受けた検査機関に依頼して検査を受ける義務があります。登録を受けた検査機関の検査は有料ですが、この検査を受けないと水道法による罰則(1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)が適用されることがあります。検査内容は①水槽等の外観検査、②書類検査、③水質のチェックです。
個人的には知らなかったことですが、厚生労働大臣の登録検査機関の検査を受診した後、水道法施行細則によると保健所へ結果を届ける必要があります。うちのマンションでは管理会社が届けを行っているようです。
2.衛生的な管理
受水槽・高置水槽の清掃は最低1年に1回は義務付けられています。多くのマンションは業者さんに委託しているようです。また、毎月1回は施設の点検・整備が必要です。
毎日水質検査は、色・濁り・におい・味ですが化学的な検査は必要なく、五感によるチェックでもよいものです。また、残留塩素の測定は毎週行う必要があります。水道法水質基準による水質検査は年1回行い、安全を確認します。水質検査の項目は一般細菌、大腸菌、有機物(TOC)、塩化物イオン、pH値、味、臭気、色度、濁どの9項目です。しかし、残留塩素は毎週行う検査項目ですから、実質的には10項目になります。
受水槽・高置水槽の管理状態を確認するには管理員に書類を見せてもらうか、マンション管理組合の役員に尋ねるとよいでしょう。施設図面は常時保管、点検記録・水質検査記録等の管理保管は5年間です(書類の整備保存状況は検査不適合率としては非常に高い)。
3.貯水槽水道と地震災害
兵庫県南部地震を幕開けとして、ここ数年間で鳥取県西部・芸予・福岡県西部・新潟県中部・能登半島沖地震等、東海地震・東南海地震・南海地震の先駆け的な地震が連続して発生しています。
貯水槽水道の利点として挙げられる代表的な評価はストック機能です。受水槽・高置水槽の保留水で半日〜数日間給水した事例もあります。しかし、バケツとローブが汚れていたため、飲用することができなかった事例もあります。また、地震と同時にパイプから漏水して、何も役に立たなかった
事例もあります。
ここから学ぶことはいくつかあります。受水槽の内部防食工事などの機会に自分のマンションを見直してください。
① 水抜き管を利用してバケツ給水する場合、バケツが入る空間が必要です。設計は配管口径の2倍以上で行われますから、設計基準どおりでは、飲料水を受けるための容器が入らず非常に使いにくい位置になります。
② 漏水原因の多くは配管接合部です。せっかく蓄えた水を流出させてしまっては貯留施設の意味がありません。本体構造とパイプでは揺れが異なりますから、フレキシブル管や可とう管を使用して耐震性を高めておくことが必要です。
③ 水槽内外のパイプサポートの点検をしてください。特に塩素ガスの発生する水槽内部では、ステンレス製であっても材質によって侵食を受けさび付いている場合があります。
4.お得な管理専用水道検査とは
1年以内に1回、管理専用水道は、厚生労働省の登録を受けた検査機関に依頼して検査を受ける義務があります。検査そのものはマニュアル化された業務ですが、付加価値として検査員に管理専用水道の地震対策や管理体制のあり方を聞いておくことがお得です。
また、管理専用水道の検査機関と水道水の検査登録機関を兼ねている場合が多いので、ついでに水質管理のあり方を聞いておくと無料でコンサルタントを受けられます。
2007年10月29日
簡易専用水道とは
わがマンションは受水槽・高置水槽システムで給水されているのですが、水道法では「簡易専用水道」と呼ばれています。これは飲料水に使用する受水槽の有効容量の合計が10m3を超えるものを示し、水道法の適用を受け、設置者(マンションでは管理組合)は衛生的に管理することを義務付けられています。簡易専用水道は全国で20万箇所以上あり、その数は年々増え続けています。
似たようなものに「貯水槽水道」という言葉があります。これは上記の10m3以上の簡易専用水道と10m3未満の小規模貯水槽水道を合わせた総体の呼び方です。小規模貯水槽水道は全国で90万箇所以上あり、水道法では設置者に検査の受検義務はありません。したがって、簡易専用水道では80%を超える受検率に対して、小規模貯水槽水道では3㌫しか検査を受けておりません。
平成11年、水道基本問題検討会から「21世紀における水道及び水道行政のあり方」という報告書が出されています。その中で受水槽等について、このような記述があります。
「都市のマンション等の共同住宅の住民の中には、受水槽を介した水道水の供給に対して水質面での不安を抱く人が多く、また、水槽の清掃や検査の費用を余分に負担することに対する不満もある。受水槽を介した水道については、一定規模以上のものが簡易専用水道として規制されているが、規制導入から25年たった今日でもその目的が十分達成されているとはいえない」
不十分な管理実態や費用問題、さらに、近年のエネルギー消費問題などを背景に、平成13年の水道法改正で、建築物内の貯水槽で給水する水道を「貯水槽水道」と位置付けることになりました。
もうひとつ「専用水道」というのがあります。これは100人を超える居住者に水を供給する場合や一日最大給水量が20m3を超える場合を「専用水道」と定義して、別の法規制を受けます。
似たようなものに「貯水槽水道」という言葉があります。これは上記の10m3以上の簡易専用水道と10m3未満の小規模貯水槽水道を合わせた総体の呼び方です。小規模貯水槽水道は全国で90万箇所以上あり、水道法では設置者に検査の受検義務はありません。したがって、簡易専用水道では80%を超える受検率に対して、小規模貯水槽水道では3㌫しか検査を受けておりません。
平成11年、水道基本問題検討会から「21世紀における水道及び水道行政のあり方」という報告書が出されています。その中で受水槽等について、このような記述があります。
「都市のマンション等の共同住宅の住民の中には、受水槽を介した水道水の供給に対して水質面での不安を抱く人が多く、また、水槽の清掃や検査の費用を余分に負担することに対する不満もある。受水槽を介した水道については、一定規模以上のものが簡易専用水道として規制されているが、規制導入から25年たった今日でもその目的が十分達成されているとはいえない」
不十分な管理実態や費用問題、さらに、近年のエネルギー消費問題などを背景に、平成13年の水道法改正で、建築物内の貯水槽で給水する水道を「貯水槽水道」と位置付けることになりました。
もうひとつ「専用水道」というのがあります。これは100人を超える居住者に水を供給する場合や一日最大給水量が20m3を超える場合を「専用水道」と定義して、別の法規制を受けます。





